彼は輪に加わって腰をおろし、少し自己紹介をしました。彼の名前はトーマス1世ヴィナキス(Thomas I. Venakis)と言い、化学の博士号を持っていますがいまは退職していること。ここ17年間、彼は近くにある小さな村で教師をしていたので毎日この道を歩いていたこと。彼のご先祖さまは何世代にもわたってこの地で生きてきたこと。彼のお母さんは、この泉の傍らにある洞窟の中で彼を生んだそうです。彼はクレタ島の古代文化、特に伝統音楽を保護することに情熱を注いでいますが、母なる自然を限りなく愛していて、輪に加わったその人はまさにクレタ島のソウル(魂)と父なる地球が一人の人物として現れたようでした。